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■ 「1976年パリ・テイスティング事件」 (パリスの審判) -JUDGMENT OF PARIS-「我々に勝るワインなどこの世に存在する筈がない」ボルドー格付けシャトーやブルゴーニュの関係者が、頑なにそう信じていた時代。(ボルドーやブルゴーニュの様に)既定の格付けに依存せずとも、彼ら旧世界の権威が「好ましい」とする同ベクトル線上のワインをもってして、フランス勢が大敗を喫するブラインド・テイスティングがあった。「ボルドー赤ワインvsカリフォルニア産カベルネ・ソーヴィニヨン」「ブルゴーニュ白ワインvs同シャルドネ」そのような構図の下、赤白共にカリフォルニア勢が圧勝を飾った、所謂“1976年パリ・テイスティング”がそれである。世界中に広く知られるその品評は、当時パリで最も有名なワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の主宰者であった、スティーヴン・スパリエ氏の提唱により開催された。幅広い人脈を活かし、スパリエは最高の顔ぶれを集めることに成功する。無論そこには、カリフォルニア産を贔屓目に見る者は一切含まれずにいた。(以下9名の審査員と当時の各役職)1) ピエール・ブレジュー:フランス原産地呼称委員会委員長2) ミシェル・ドヴァーズ:フランス醸造学会会長3) ピエール・タリ:ボルドー・グランクリュ・クラッセ協会会長/メドック第三級シャトー・ジスクール・オーナー4) オベール・ド・ヴィレーヌ:ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ社(DRC)共同経営者5) オデット・カーン:レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌主筆6) クロード・デュボワ=ミロ:ゴー・ミヨー取締役7) ジャン=クロード・ヴリナ:タイユヴァン代表オーナー(ミシュラン3つ星レストラン)8) クリスチャン・ヴァンネク:ラ・トゥール・ダルジャン シェフソムリエ(ミシュラン3つ星レストラン)9) レイモンド・オリヴィエ:ル・グラン・ヴフール代表オーナー(ミシュラン3つ星レストラン)蒼々たる顔ぶれのフランス人審査員。そしてエントリーはフランスの誇りである代表的銘醸。「仏軍圧勝」を演出するには、これ以上無いおあつらえ向きの舞台であった。その結果は如何に...時は1976年5月24日。処はインターコンチネンタル・ホテル・パリ。居並ぶフランス産銘醸には、シャトー・ムートン・ロートシルトの偉大なヴィンテージや、ドメーヌ・ラモネのバタール・モンラッシェといった最高のワインも含まれていた。「カリフォルニア産との違いは明白である。」「この偉大なワインこそがボルドー1級に違いない。」全てのワインは目隠し、各審査員によりそれぞれ20点満点で評価され、いよいよ採点表が集計された。以下「◆」:カリフォルニア産|「◇」:フランス産【赤ワイン部門】(カベルネ・ソーヴィニヨン)◆ 第1位:スタッグス・リープ・ワインセラーズ 1973◇ 第2位:シャトー・ムートン・ロートシルト 1970 ◇ 第3位:シャトー・オーブリオン 1970◇ 第4位:シャトー・モンローズ 1970◆ 第5位:リッジ・モンテベッロ 1971【白ワイン部門】(シャルドネ)◆ 第1位:シャトー・モンテレーナ 1973◇ 第2位:ドメーヌ・ルーロ ムルソー・シャルム 1973◆ 第3位:シャローン 1973◇ 第4位:スプリング・マウンテン・ヴィンヤーズ 1973◆ 第5位:ジョセフ・ドルーアン ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ結果は赤白共に第1位はカリフォルニアワイン。誇り高きフランス至上主義者の誰もが予期し得ぬ衝撃の事態に陥る。そもそもこの企画は、米国独立200周年記念祝賀の一環として、「カリフォルニアワインの質がどの程度まで向上しているかを理解する為に、最高峰のフランスワインも混ぜてみよう。」なる旨の軽い気持ちからのものであったという。そしてスパリエ自身、「カリフォルニアワインの質が向上しているとはいえ、フランス産の最高峰と比較されたら質の違いは明白であろう。」との考えをもっていた。当時はまだ、フランスのみが高品質ワインを生産する唯一の国であると広く信じられ、第1位に輝いた銘柄であっても、カリフォルニア産の取引価格は、共に並んだフランス産の4分の1程。それだけに、想定外の“事件”に狼狽を隠せなかったフランス人審査員の中には、「採点表の回収を拒む者、点数を書き換えようとする者までおり、それをスパリエが防いだ。」「フランスワイン関係者より、スパリエは米国側の手先と罵られた。」と伝えられている。(画像右:快挙を報じる“タイム誌”の記事)
《シャトー・モンテレーナ》 シャルドネ “ナパヴァレー”■「最も優れたマロラクティック発酵をしないシャルドネの一つ。」(ロバートパーカー)最高評価となる4-5スター(★★★★〜★★★★★)を献上するパーカー氏も、このワインの前ではまるで畏敬の念を隠せずにいるよう。氏は「シャブリライク」とも述べていますが、「名ばかりのシャブリ」を指しての弁でないはずです。奇妙なシャブリに納得してよいものやら迷うのであれば、モンテレーナのシャルドネを是非とも飲んで下さい。元来シャルドネとは、味や香りの面でニュートラルとされる葡萄品種であり、そこで「綺麗な味」を追い求めれば、ここまで気品を備えたものになり得るということを実感できます。■「死ぬ前に飲むべき1001ワイン」(ニール・ベケット著)「今日まで、シャトー・モンテリーナはエレガントで抑制のきいたスタイル表現を保っている。新しいオークでの熟成の割合は低く、マロラクティックをまったく施されないこのワインは、カリフォルニア・シャルドネの特徴である木とバターの要素は背景に沈んでいて、その代わり独自の爽やかさとミネラル感が強調されている。」
《シャトー・モンテレーナ》 カベルネ・ソーヴィニヨン “ナパ・ヴァレー”【味わい】果実味、酸度、アルコール感のバランスが非常に優れ、温暖なカリストガに特有の熟度から、香味には重厚な感を抱かせる。「ワインのピークが食事の後だった」といった懸念も少ない。テクニックを駆使したモダンスタイルのカベルネとは一線を画し、葡萄生来のポテンシャルを優先のうえ、発酵にはステンレスタンクを使い、オークの新樽比率は控えめ(28%)。複雑な風味を持つクラシカル・ナパが表現されている。ステーキなど味わいのしっかりとした料理に好ペアリング。
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■ 「1976年パリ・テイスティング事件」 (パリスの審判) -JUDGMENT OF PARIS-
「我々に勝るワインなどこの世に存在する筈がない」
ボルドー格付けシャトーやブルゴーニュの関係者が、頑なにそう信じていた時代。(ボルドーやブルゴーニュの様に)既定の格付けに依存せずとも、彼ら旧世界の権威が「好ましい」とする同ベクトル線上のワインをもってして、フランス勢が大敗を喫するブラインド・テイスティングがあった。
「ボルドー赤ワインvsカリフォルニア産カベルネ・ソーヴィニヨン」
「ブルゴーニュ白ワインvs同シャルドネ」
そのような構図の下、赤白共にカリフォルニア勢が圧勝を飾った、所謂“1976年パリ・テイスティング”がそれである。世界中に広く知られるその品評は、当時パリで最も有名なワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の主宰者であった、スティーヴン・スパリエ氏の提唱により開催された。
幅広い人脈を活かし、スパリエは最高の顔ぶれを集めることに成功する。
無論そこには、カリフォルニア産を贔屓目に見る者は一切含まれずにいた。(以下9名の審査員と当時の各役職)
1) ピエール・ブレジュー:フランス原産地呼称委員会委員長
2) ミシェル・ドヴァーズ:フランス醸造学会会長
3) ピエール・タリ:ボルドー・グランクリュ・クラッセ協会会長/メドック第三級シャトー・ジスクール・オーナー
4) オベール・ド・ヴィレーヌ:ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ社(DRC)共同経営者
5) オデット・カーン:レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌主筆
6) クロード・デュボワ=ミロ:ゴー・ミヨー取締役
7) ジャン=クロード・ヴリナ:タイユヴァン代表オーナー(ミシュラン3つ星レストラン)
8) クリスチャン・ヴァンネク:ラ・トゥール・ダルジャン シェフソムリエ(ミシュラン3つ星レストラン)
9) レイモンド・オリヴィエ:ル・グラン・ヴフール代表オーナー(ミシュラン3つ星レストラン)
蒼々たる顔ぶれのフランス人審査員。そしてエントリーはフランスの誇りである代表的銘醸。
「仏軍圧勝」を演出するには、これ以上無いおあつらえ向きの舞台であった。その結果は如何に...
時は1976年5月24日。処はインターコンチネンタル・ホテル・パリ。居並ぶフランス産銘醸には、シャトー・ムートン・ロートシルトの偉大なヴィンテージや、ドメーヌ・ラモネのバタール・モンラッシェといった最高のワインも含まれていた。
「カリフォルニア産との違いは明白である。」「この偉大なワインこそがボルドー1級に違いない。」
全てのワインは目隠し、各審査員によりそれぞれ20点満点で評価され、いよいよ採点表が集計された。
以下「◆」:カリフォルニア産|「◇」:フランス産
【赤ワイン部門】(カベルネ・ソーヴィニヨン)
◆ 第1位:スタッグス・リープ・ワインセラーズ 1973
◇ 第2位:シャトー・ムートン・ロートシルト 1970
◇ 第3位:シャトー・オーブリオン 1970
◇ 第4位:シャトー・モンローズ 1970
◆ 第5位:リッジ・モンテベッロ 1971
【白ワイン部門】(シャルドネ)
◆ 第1位:シャトー・モンテレーナ 1973
◇ 第2位:ドメーヌ・ルーロ ムルソー・シャルム 1973
◆ 第3位:シャローン 1973
◇ 第4位:スプリング・マウンテン・ヴィンヤーズ 1973
◆ 第5位:ジョセフ・ドルーアン ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ
結果は赤白共に第1位はカリフォルニアワイン。
誇り高きフランス至上主義者の誰もが予期し得ぬ衝撃の事態に陥る。
そもそもこの企画は、米国独立200周年記念祝賀の一環として、「カリフォルニアワインの質がどの程度まで向上しているかを理解する為に、最高峰のフランスワインも混ぜてみよう。」なる旨の軽い気持ちからのものであったという。そしてスパリエ自身、「カリフォルニアワインの質が向上しているとはいえ、フランス産の最高峰と比較されたら質の違いは明白であろう。」との考えをもっていた。
当時はまだ、フランスのみが高品質ワインを生産する唯一の国であると広く信じられ、第1位に輝いた銘柄であっても、カリフォルニア産の取引価格は、共に並んだフランス産の4分の1程。それだけに、想定外の“事件”に狼狽を隠せなかったフランス人審査員の中には、「採点表の回収を拒む者、点数を書き換えようとする者までおり、それをスパリエが防いだ。」「フランスワイン関係者より、スパリエは米国側の手先と罵られた。」と伝えられている。
(画像右:快挙を報じる“タイム誌”の記事)
《シャトー・モンテレーナ》 シャルドネ “ナパヴァレー”
■「最も優れたマロラクティック発酵をしないシャルドネの一つ。」(ロバートパーカー)
最高評価となる4-5スター(★★★★〜★★★★★)を献上するパーカー氏も、このワインの前ではまるで畏敬の念を隠せずにいるよう。氏は「シャブリライク」とも述べていますが、「名ばかりのシャブリ」を指しての弁でないはずです。奇妙なシャブリに納得してよいものやら迷うのであれば、モンテレーナのシャルドネを是非とも飲んで下さい。元来シャルドネとは、味や香りの面でニュートラルとされる葡萄品種であり、そこで「綺麗な味」を追い求めれば、ここまで気品を備えたものになり得るということを実感できます。
■「死ぬ前に飲むべき1001ワイン」(ニール・ベケット著)
「今日まで、シャトー・モンテリーナはエレガントで抑制のきいたスタイル表現を保っている。新しいオークでの熟成の割合は低く、マロラクティックをまったく施されないこのワインは、カリフォルニア・シャルドネの特徴である木とバターの要素は背景に沈んでいて、その代わり独自の爽やかさとミネラル感が強調されている。」
《シャトー・モンテレーナ》 カベルネ・ソーヴィニヨン “ナパ・ヴァレー”
【味わい】果実味、酸度、アルコール感のバランスが非常に優れ、温暖なカリストガに特有の熟度から、香味には重厚な感を抱かせる。
「ワインのピークが食事の後だった」といった懸念も少ない。
テクニックを駆使したモダンスタイルのカベルネとは一線を画し、葡萄生来のポテンシャルを優先のうえ、発酵にはステンレスタンクを使い、オークの新樽比率は控えめ(28%)。複雑な風味を持つクラシカル・ナパが表現されている。ステーキなど味わいのしっかりとした料理に好ペアリング。
【生産者概要】ナパ・ヴァレー最北のカリストガ地区(AVA)を代表する造り手といえば、まずはモンテレーナ。140年を超える歴史(1882年創業)を持つシャトーは、いにしえの石造り。禁酒法を始めとする歴史の荒波にもまれ、1990年代半ばまで長く廃墟のような状態であったが、寂れた畑とワイナリーに購入者が現れる。弁護士を退いたジェームズ・バレット氏は、ワイン造りに情熱を注ぎ、シャトー・モンテレーナに当時の価値で100万ドルを投じた。
(現当主のボー・バレットは氏の息子であり、その奥さんが、スクリーミング・イーグルやダラ・ヴァレの初代醸造長にして「ワイン造りの女神」と称されるハイジ・バレット)
ヴィンヤードと醸造設備に立て直しを図る新生シャトー・モンテレーナ。
そこに加わったワインメーカーが、当時ロバート・モンダヴィ・ワイナリーに在籍していた旧ユーゴスラビア出身のマイク・ガーギッチ(現ガーギッチヒルズのオーナー)。彼の醸造により1stヴィンテージの1972年産シャルドネがリリースされ、翌1973年産をもってして、「ジャッジメント・オブ・パリ」を制すに至る。
エステイト・ヴィンヤード(自家畑)では有機農法を採用。西側に位置するセントヘレナ山から吹き降ろす冷風の恩恵もあいまって、畑では良質な果実が育まれる。
その果実からワインを造るに際し、ボー・バレット氏が何より重んじる要素が「調和」。シャルドネのみならず、モンテレーナのワインは赤白の各種いずれもが流行に迎合しない「調和」を保ち、いつの時代も普遍の洗練性が表される。
採算度外視から生まれた「現代のネクター ~神々の酒~」(1本の樹からハーフ1本分程) ジャッジを含む本年分コングスガード
ナパ・シャルドネ二大特級畑 ハイド・ヴィンヤードで今そのどれよりも関心を深める1本
オーク樽熟成フルボディ。大人気のBBシャルドネ ピノ カベルネ メルロ ソーヴィニヨン ロゼがこの1セットに。
世界で最も多くの100点カベルネを生むベクストファーを始め、なんとも贅沢なマルチヴィンヤード・キュヴェ
2000年のシュヴァルブラン(ガローニ100点 パーカー99点)を担当したお方の醸造。一点豪華主義では醸し出すことの出来ない美しい調和
SFベイエリア・ファインダイニングのソムリエによるブラインド試飲で最高賞を得るなどして評価を増すさ中に
「過去10年で最も出来が良い」と評される2021年のジンファンデル。中でも「洗練と共に焦点がしっかりと定まっている」とも述べられ群を抜く高評価がターリー
世界最優秀ソムリエコンクール3大会連続日本代表ソムリエが「とても完成度が高い。」と述べブラインド試飲で第1位に推したワイン。それがこのワイナリーのこの品種。
ナパ・カベルネの完璧な例にも挙げられたスカーレットの見過ごせない白ワイン。価格的にもマークしたい一品
赤ワインの人気先行から、近頃はオーク樽の香ばしい風味を効かせMLFを施したリッチなシャルドネの支持が増しています。
カリフォルニア有数のグランクリュ格 アルダー・スプリングス100%でこんなエキセントリックワインを造るとは。
ボリューム系ZFをご贔屓とされる方にはドンピシャの一つ。ジンファンデル三大産地ロダイの古木100%×混じりけなしの100%同一品種でその名も「純血種(Pure Bred)」
可愛いラベルとは裏腹に中身は本格志向。アジア最大のワイン品評会 サクラアワードでダイヤモンドトロフィーに選ばれたスリーガールズ
ダラ・ヴァレの2019年は、7度目のパーカーポイント100点のみならずビオディナミを取り入れた特別なヴィンテージ。
大谷翔平選手がSNSで愛犬デコピン(Decoy)と共に投稿し、輸入元在庫が枯渇したDecoyのカベルネが販売再開となりました。ワインオブザイヤー生産者の定評あるお値打ち版です。
アントニオ・ガローニ初の100点ピノ・ノワールを実現したリヴァーズ・マリーですが、近年はピノよりもシャルドネの入手が難しくなっています。
栄誉殿堂入り生産者(Vintners Hall of Fame)セバスチャーニの奇跡的な蔵出し古酒【お家芸品種メルロ】×【飲み頃ヴィンテージ】限定販売
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